連続体力学
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表 ・ 話 ・ 編 ・ 歴
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流体力学において、流体が順圧(じゅんあつ)である、あるいはバロトロピック( 英: barotropic)であるとは、圧力が密度のみに依存すること、すなわち、等圧面と等密度面が一致することをいう。
天体力学で、恒星内部の流体のモデルとして使われる ポリトロピック 流体(圧力が密度のべき乗で表せる流体)もバロトロピック流体のよく知られた例である。また、密度一定の流体(ρ=constant)もバロトロピック流体の一つである。
静水圧平衡と順圧
保存力 のもとで 圧縮性流体 が静止状態になるためには、順圧性が必要条件である。
以下、流体にかかる外力と圧力勾配が釣り合う場合(静水圧平衡)を考える。力の釣り合いの式は

- ( p :圧力、ρ :密度、f :単位質量あたりの外力)
である。ここで、重力や遠心力のように、外力が保存力の場合を考える(保存力のポテンシャルをΩとする)。

両辺の回転をとると
だから、

となる。傾き∇f は f の等値面に垂直だから、∇ρ と ∇p との平行性は ρ と p の等値面の一致、すなわち順圧性を意味する。
順圧性が成り立つなら、密度が圧力の関数(ρ=ρ(p ))になるので、単位質量あたりの圧力勾配が

と表せる。この性質により、非粘性バロトロピック流体ではベルヌーイの定理やケルビンの渦定理が成立する。